【断念の術】 「こころ」のメルマガ

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ハート・コンシャス その121
【断念の術】

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「断念の術を心得れば結構人生は楽しいものだ」

なんか、どこかのお坊さんが言いそうな言葉ですね。
でも、これは実はフロイトの言葉なんです。
この言葉の意味について、精神分析の第一人者である小此木啓吾先生は、いろいろと解釈しておられます。
その中で、「う~ん」と考えさせられたのが『全能感の断念である』ということ…。

「人間の心は、何とか自分の願望を満たしたいと願う。
できれば全知全能の力を持ち、自分の願望が何でも思うとおりにかなう、そういう力を持ちたいと渇望する。
------中略------
(しかし)本来、人間は万能ではないのだから、フラストレーションを経験するのがあたりまえだ、それが人生の現実なのだということが心から納得できるような自我のありかたを持つこと、それが精神分析療法の一つの目的だ、フロイトはこう説いていたと思う」

(「病める心の深層」小此木啓吾著 より引用)



ところで、「いや~、全知全能なんてそんな大それた考えを私は持っていませんよ」 と言う人も多いでしょう。
でも、僕に悩みを語る人の中で、『人に変わってほしいと思う。でも自分は変わる気はないけど』というビリーフ(思い込み、信念)を持った人って、結構多いんですよね。

自分は変わる気がなく人を変化させようというのは、論理療法では『実は心の奥深い所に【人や物事は自分の期待するように動くべきである】というビリーフが潜んでいる』と考えます。
これって、ここで言うところの『全知全能』ではないのでしょうか?

小此木先生は、こう続けます。

「だれでも「私は全能ではない」ということを知的に認めることはやさしい。
しかし、いつになっても心の中には、幼児的なこの全能の願望が潜んでいる。
この無意識的な全能の願望をどのように意識化し、みずからが全能でないという心の苦痛を抱えながら暮らすことができるようになるかが、われわれの精神的な課題であるとフロイトは言う。
そして、本当の意味でこの全能感から脱皮することができるならば、人生は意外に楽しいというのである。」

(同上)


仏教では『あきらめる』というのは『明きらめる』と書き、明らかにするという良い意味で使われるそうです。
『洞察が大事』というフロイトと重なるところが有りますね。

自分の思い、特に『怒り』や『哀しみ』を、単に抑圧して心の奥底に溜めていくのではなく、洞察によって『怒り』や『哀しみ』を『明きらめて』共に生きていくということができたら、この冒頭に挙げたフロイトの言葉のように【楽しく生きられる】のかもしれませんね。




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