ナラティヴ セラピー 心理カウンセリング

ナラティヴ セラピーとは、一言で言うと《その人の持っている自分の物語の再構築》となります。

我々はいろいろな物語(ストーリー)を持っています。
例えば太郎君の『失恋』というストーリーについて考えてみましょうか。

これは太郎君の初恋において、彼に起こった出来事が彼の感情とともに繋がり合って造られた『アルバム』とも言えます。

このストーリーを、太郎君が大事に思えば思うほど、このアルバムは分厚くなっていくでしょう。

ただ、このアルバムは、太郎君の主観で構成されているんですね。
彼の主観にあまり合致しない写真(出来事)は、省かれたり、または小さくしか取り上げられないですし、彼の主観に合う出来事は大きく取り上げられ、しかも彼の書きこみもびっしりとされているのです。

例を挙げてみますね。

クリスマスに太郎君は初恋の彼女に指輪を贈ったとします。
でも、その指輪は結構高価なもので、2人の中はまだ友達程度の付き合いだと思っていた彼女にはプレッシャーだったんですね。

ところが若い太郎君は、彼女のそんな心理にまでは考えが行かず、彼のアルバムには『彼女がプレッシャーを受けた』という出来事が、抜け落ちてしまっていました。
逆に、その高価な指輪には、太郎君がどれだけ彼女を想っていたかの印として、大きくアルバムには取り上げられたのです。

しばらくして、彼女は『プレッシャーを軽くするために』、太郎君に高価なネクタイをお返ししました。

その出来事は、太郎君のアルバムにネクタイの写真と、『彼女の大きな愛』という記述で大喜びのカラーページが造られました。

しかししばらく経った在る日、『お返しによって気が軽くなった今、またプレッシャーを受ける前に』彼女は太郎君に言いました。

「2人は【いい友達】でいようね」

…太郎君、ガックリ(泣)
太郎君の初恋は、無残にも敗れ散りました。



ここで太郎君のアルバムを想像してみてください。
如何ですか?
このアルバム(ストーリー)は、太郎君の主観で造られていることがわかりますよね。

さて、このストーリーは単に思い出となるだけではなく、太郎君の将来の行動にも影響してしまいます。

『女はきまぐれだから信用できない』とかいう枠組みが出来上がってしまったのかもしれないのです(太郎君の持つ『女性スキーマ』)。


ここでは太郎君が初恋に破れたストーリーをお話しましたが、人はこのようなストーリーを沢山持っており、そのストーリーがその人の人生を構築していくワケです。

ナラティヴセラピーとは、このようなストーリーをもう一度読み返し、過去から未来へつながっていく人生において、それらのストーリーについて考えていくことと言ってもいいでしょう。

つまり、そのストーリーの『意味』、そしてそのストーリーが未来に与える『影響』などを考え、それを再構築していくセラピーとなります。


ところで、ナラテイヴセラピーは、問題を【外在化】させる手法を重要視します。

例えば
「私は何かよくない事があると、それが自分のせいだと思い、お酒を飲まずにはいられなくなるんです」
という悩みを
「なるほど。罪悪感があなたを飲酒に走らせるんですね」
と、変換してしまいます。

つまり、『私が悪い』のではなく、『悪いモノ』を自分から外へ持っていってしまうんです。

ナラティヴセラピストがよく言う言葉に、【人が問題なのではなく、問題が問題なのだ!】というのが有りますが、外在化はそれをとっても上手に表すスキルと言えるでしょうね。


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